ふりかえりの小道で、おもいがけないHappy

「大丈夫ありがとうございます」

 そう告げて別れた。あのじいちゃんとばあちゃんの顔を忘れないようにしようとおもったよ。

 

 

今日もまた雨上がりの中、のどかな農道を一人でぶつくさとiPhoneのSiriに一日を話しかけながら、自転車をおしながら、帰っていったふりかえりの小道。

 

疲れた体にレッドブルがしみるんだな。今日一日のふりかえりをしながら農道を歩く。沈みゆく夕焼けがきれいだなぁ。朝はあれだけ雨だったのに、天気って不思議だ。心にいっぱいに雨上がりのしめった空気を吸い込む。チロチロと川の音を聞きながら。舗装されていない砂利道を歩き続けるのも足の裏の健康になりそう。鴨がつがいで飛び立って、足元には蛇をみたり。ここのところ急に大きくなってきた枝豆や里芋。畑の具合もわかるようになってきた。肥やしのところに怪しいキノコ群も発生している。こういう自然いっぱいの環境の中で、ふりかえりを続けているのはとてもこころ癒される。これもひとつ自分の中のマインドフルネスだね。

 

そんな環境の中、ぶつぶつとひとりごとを話せば話すほど自己対話が生まれる。自分が聞き役になり、そしてもう一方の自分が話し役にもなる。その瞬間に1人ではない自己内対話が生まれ、新しい何かが、自分ではまだ気づいていないなにかが生成されていく。この感覚を集めたいから歩きながらふりかえりをするだな。話すこと、その声を聞くこと、そして考えること、歩くこと、いろんな刺激の中、フロー状態になっていく。いやほんといい時間。

 

と、そのとき。1台の軽トラが様子をうかがうように近づいてきて、止まった。くしゃくしゃの顔をしたじいちゃんとばあちゃんが顔をのぞく。

 

「自転車、だいじょぶかい?」「荷台にのせてくかい?」

 

さきほど、畑であいさつした人だ。僕がパンクして自転車をおしていると思い、わざわざ空気入れをとってきてくれたようだ。荷台に古い空気入れが投げ込まれていた。

 

いい人たちだなぁ。

 

大変恐縮して、「いえいえい、ぼくはただ、散歩のようなものですから、ご心配かけてすみません」とパンクではないことを説明した。ただふりかえりをしているだけ、といっても通じなさそうだったので、のんびり歩いているんです、と伝え、丁寧にお礼を言った。

 

くしゃくしゃの顔して笑ってくれたじいちゃん、ばあちゃんはそのまま軽トラで行ってしまった。

 

日本はまだまだ捨てたもんじゃないね。思いがけないハッピーは、こうも人を幸せな気持ちにしてくれるんだ、人はつながりの中で癒されるよね。

 

今度は、自分の身近にいる人たちに、思いがけないハッピーを渡してあげることをしたいなぁ。あのじいちゃんばあちゃんのようになりたいよね。明日は、身近な人に「空気入れ」を持ってきてあげられるような、そんな関わりをして、恩返ししていきたいぜい。

 

「火垂るの墓」を観たことも、ニトロクロッシングをしたことも、一気にふきとんでしまった帰り道だったなぁ。

 

 

IMG 0074

Comment

Comment Form
公開設定

news
comment
log
category
all

全ての記事を表示する

search
link
このブログをリンクに追加する