「もがく」ことへの挑戦 「理解するってどういうこと」


これまでの自分をふりかえってみると、「効率よく」スマートにすませたいと願ってきてたよね。「もがくのもかっちょわるし」といったメンタルモデル。いかに、少ない労力で最大の成果をだそう!とこれまで考えてきたふしがあるんだよね。生産性を高めるってやつ。そっちのほうがクールでしょ。でもね、学問するときって、なにかを学ぶときってさ、これは決定的に邪魔するんじゃないかな。とおまわりでも、かっこ悪くても、そっちのほうがより多く学べるんだよね。結果、はやく学べることがあるんだよね。もがくことへの価値にむかって、かっちょよくいることへのへんなプライドを手放す勇気。これがひとつおいらの中では、ここ数ヶ月の間でのターニングポイントだったんだよね。

と同時に、最近、クラスの子どもたちをみていても感じることもあって。とくに中でも賢い子たちほど、ぼくがそうだったように「もがけない」。賢いからこそ、算数なんかスラスラ問題を解けちゃう。ぼくはたまに、むちゃともいえる問題をだすときがあるけれど、そういうとき、習熟の早い賢い子ほど「すぐにあきらめる」か「おこりだす」。「イガせん!これわっかんない!」と。「がまん」が足りない。ねばり強く、わからないときに、うーん、うーんと考え、考えつづけてきた経験こそが必要だと思う。そんなときこそ、「しめしめ、ニヤリ」としてるおいら。それがますます火に油を注ぐみたいで、「んもー!あてにならない!もういい!自分でやる」ってプンプンしてどっかいっちゃう。はい。まずはよく「もがき」味わいながら、研究してください、って見守っていると、しばらくすると、そんなことをすっかり忘れているように、また学習を進めている。わかったみたい。

きっと、ねばり強く考えるって練習だと思う。

でもね、学習がゆっくりな子ほど、この粘り強さは、毎時間、トレーニングしているんじゃないかな。ただ、ずっとねばり強く考える問題だけになってしまっているから、苦しんでいるのであって。バランスにかけてるんだよね。

「非認知能力」って今はいわれるけど、日本には昔から「ガマン」ってよばれてるかな。(ザ・ガマンなんてTV番組も昔あったよね。過激すぎたやつ)でも、「もがく」ってガマンとはちょっとちがうかな。このへんはまたまた考えていきたいところ。

一昨日、「算数ってどうやってまなぶの?」の動画をみていたら、同じようなことを脳科学の見地からあったよ。

“同じ重さの筋トレじゃ、筋肉には響かないんだぜ。だから、筋トレはじょじょにおもくしてかなくっちゃだな。それは算数だって同じことよ。よくよく考え、よくよく「もがく」ことは、脳ミソの成長させんだぜ!おらおら(ナオト超訳)”
If weight lifters exercised with the same size weight they wouldn't grow muscles, and they have to keep increasing weights. It is the same with math, the harder you think, the more you struggle with an idea, the more your brain grows.

https://lagunita.stanford.edu/courses/Education/EDUC115-S/Spring2014/about


そこで、今週はそんな「もがく」ことにつながる本をパラパラと再読。



「理解するってどういうこと」にすっごく言及されてたけれど、もがきながら学ぶことが、理解を生むんだよね。この本読んで、一番衝撃だった事実だったよ。読みにくいところもあるけれど、すっごいいい本。教育史に残るはずだよ。

P41 私たちはもがくことによって新たな発見をする。もがくことそのものを味わい楽しみ、もがくことから学ぶ。私たちは新しい学びの領域に足を踏み入れ、自分の判断を鈍らせようとする力と戦う。

P24〈もがく〉ことに価値をおきました。よくなろうとして学ぶことの大切さを知っていたからです。ピアジェの認知的な不一致(少し不安定な状態にあり、理解できるかどうかはっきりしていないとき、もっとも効果的に学ぶ)を応用し、安心しきってしまわない様に腐心した。自分たちの力を少しだけ越えることに取り組む場合に、私たちは学ぶもの。

P153 挫折によって気持ちがつよくなったり、精神的に強くなったり、折れた箇所が強くなったりするというだけでなく、世界と私たちの暮らしの中での居場所に関する理解ももがくことによって豊かになる。よりはっきりと見えるようになり、もっと鋭く理解するようになり、もっと意図的に焦点を絞れるようになり、もっと長く記憶できるようになる。

P158 自分にはできないという反対の声に打ち勝たなくてはならない。判断を鈍らせる類の影響と戦う場合には、もがくことが様々な理解の種類の中でも一番重要。もがきを味わう学校文化を築きあげる。すぐに満足ではない。目に見える成果だけでなく、一生懸命活動した成果がやっとわかるようになった内的な満足感について話し合うべき。生活の中で考え続けることの楽しみともがきについて率直に話し合うこと。

もういっちょ。「Thiknkig Mathematically」より



PXV すっげえ大切なことはね、「スタック」していることに気付くこと。前に進むこと、仮説をもつこと、それを修正すること、チカラをつかうこと。算数のテーマや概念をみつけることなどなどさ。こいつらをつかうことでやってるんだよ。ちょっと身震いの気づきと興奮をさ。
Getting ‘answers’ is not the most valuable outcome of struggling.Rather, what is most important and valuable is what you notice happening in the way of getting stuck, making progress, making conjectures, modifying conjectures, using your powers, encountering math themes, etc., and the little frissons of insight and excitement that come from using those powers and making some progress.

P56 スタックしているってのはね、健全なことなんだよ。だって、そこからこそ、学べるんだから!
Being STUCK! is a healthy state, because you can learn from it.

スタックしたら、パニクるなよ。落ち着けって。そいつを面白がれよ。学びのチャンスだぜ。特殊化(計画して問題を解くプロセスのこと)はね、おまえさんのマブダチ。アイデアがわいてきたら、すぐに書きだすんだ!
Once you are aware of being STUCK do not panic. Relax, accept it and enjoy it, for it is a great opportunity to learn. Specializing is your best friend. When a new idea comes and you get unstuck, write down briefly what your idea is. そして書き出す。

もがくこと。学ぶことの大きな構成要素なんだよね。

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