プロジェクトアドベンチャージャパン Project Adventure Adventure Based Counseling のふりかえり

Project Adventure Adventure Based Counseling

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Project Adventure(以下PA)を使ったクラスづくりの実践は4年目。今まで私自身、本家本元のPAで実際に体験したことがありませんでした。「PAJの研修が楽しくなかったらオレが金をはらってやる!」といった心優しい西脇KAI会長がいるわけで。そろそろ実際にやってみなければと、腹をくくり4泊5日の Adventure Based Counselingへ8月上旬、参加してきました。そこでの気付きをふりかえってみました。長文ですがよければご笑覧ください。



やっぱりプロのファシリテーターってすごいです。今回の研修のファシリテーターはAdamと通訳のとも。アダムのバックボーンにはカウンセリングがあり、そこからでてくる内面を引き出すような「問い」や自己一致した「正真性」が自然とあり方ににじみでている人です。通訳で入ってくれたともは、プロの「通訳」に徹してくれましたが、とも自身ファシリテーターとしてはすばらしい人。通訳ではとってももったいない!先々月にとものワークショップを西多摩PACEで受けたときにもすごい人だなぁって感じていました。その二人がつくりあげるABCの場、深まらないはずがない。グループの心理的な様子に合わせたアクティビティのデザインや問いの立て方、グループサイズの使い方などたくさんの知識を体験しながら学びました。「あぁ、こうやってやるといいんだ」
今まで「知っていた」ことが「分かっている」ことに質的に学びが変化する体験でした。そして、メンバーがぽつぽつと自分の気持ちや考えを語り始める時、必ずと言っていいほどAdamは「Thank you」とお礼を告げ、日常の何気ない振る舞いの中に「優しさ」がにじみ出ていました。私にとってとてもすてきな優しさモデルとなりました。今回、私ははファシリテーターマニュアルを学びに行ったのではなく、本物のPAを体験してくることに重きをおいていました。ですから、自分の内面の動き、葛藤や迷い、仲間からのフィードバックから感じたことや変化してきたこと、気づきや成長に焦点をあてて振り返ってみようと思います。



3つの気づき
1  感じることと考えること
2  人との関わりの自分のクセ
3  自分のユニークさ


初日の私は、頭でっかちになっていました。「どのようにプログラムを組んでいるのか?」「どんな所をファシリテーターは観察しているのか?」「こうやって質問から目標をつくっていくんだなぁ」とついつい「教室に持ち帰れるスキル」といった視点で見がちになってしまい、いろいろ「知っていること」が、体験から素直に「感じること」を邪魔していました。

その夜、心友からそんな私を見透かしたようなメールが届きました。「1人の学習者として、純粋に体験に没頭することが、きっと一番の学びになるはず」初日にかかえていたモヤモヤしていた「なんだろうこの楽しめない感じ」を明確化されたようで、考えることをいっとき脇におき、感じることに専念するように気持ちをシフトすることができました。
このタイミングでこのメール。やはり心友とはありがたいものです。

「考えることから感じること」ABCに参加した目標が二日目には、そう変わり始めました。でも「感じること」って、今までの思考することをゼロベースにすることだと思っていました。二日目の活動ではグループの中でどう合意形成していくのかせまられる場面も生まれ、感じようと「意識する自分」がいること、そして、どうしてもついついその先を「思考するクセ」を捨てきれない自分がいました。「感じることが大事だって分かっているけど、どうしても考えちゃうんだよなぁって」感覚でまだまだ素直に感じることはできていませんでした。

3日目の午前中は雨が降ったため、いよいよのハイエレメント(6〜8mの高いところにある命綱をつけて体験するロープスコース)は中止となり宿のアトリエで「それぞれの目標を支えるリソース」に目を向けるセッションをしていました。誰も口にはしなかったけれど、すぐにでもハイエレメントにチャレンジしたい雰囲気。私も同じ気持ちで少しがっかりしていました。でも、このABCの合宿をふりかえって、この午前中のセッションが一番印象的でもあり、気付きが高かった時間でした。詳細は書けませんが、メンバーの一人が自分の過去の捉え方は「かんちがい」だったことを話してくれました。私はその話に目から鱗が落ちるようでした。自分の今まで体験してきたことや、もっているものこそが実は今を支えるリソース(資源)だったりすること。リソースへの光の当て方や認知の仕方で、自分の弱みと思っていた部分をもう一度ポジティブに捉え直すことができました。そのプロセスに大きな価値を感じました。

結局のこの気付きが私のその後の学びを大きく変えていくこととなりました。そのときは、まだなんともモヤモヤしていたのですが、アクティビティを続けて行く中で、「もう思考にフタをするのはやめよう」「考えてしまうのもひとつの強み、それも受け入れてみよう」「ただ、頭でっかちにならないようにしよう」「そのためには…。評価したり判断したりすることはちょっと置いといて、感じることにフォーカスしてみよう」「今、何を感じている自分?」などなど、言葉にするとなんとも伝えにくいものですが、思考することと感じることが自分の中でうまく収まっていくプロセスを体験しました。グループでイニシアティブ(課題解決)のアクティビティを体験すればするほど、ついつい考えてしまうクセにフタしようとしてもまったくできず、結局「この先、こうなるんだから、こんなふうにしていったらいいんだろうな」「そのために必要なことは〜」といった思考のフレームは使っていました。しかし、それでも、思考のフレームは重荷ではなくバランスで「感じること」はできることがわかりました。そこからが素直にPAの空気を楽しむ感覚が自然と感じられるようになってきました。

ふと、こういった感じることを自分の体験に重ねて見ると、この一月の間、クラスでの転出生との別れ、大切な人たちとの再会など、いろいろところで素直に心に感じることがたくさんあったことに気付きます。こういうときって、自然と感じることを大事にしていたんだなって。学校現場にいると、感じることよりも先に、「どう授業を組み立てていくか」とか、「どうこの子たちにかかわっていくか」といったようについつい考えがちの自分。するといつのまにか、「楽しむこと」が忘れがちになっていました。

だからこそ、ついつい考えてしまう自分をちょっとだけ脇に置き、「評価判断しない」ってことを大事にし、何を「感じる」のか、じっくりと自分の内面から味わって行こうと思います。整理して聞いたり、よく理解しようとするためには今までのもっていた思考のフレームは自分にとって大きな「リソース・強み」です。そのリソースを生かすも生かさないも自分しだい。強みにも弱みにもなるだけに、しっかりと自分のもっているリソース・強みをどう受け止めているのか、定期的にチェックするのはいいかもしれません。自分の中の深いところをとらえ直すきっかけとなりました。



2 人との関わりの自分のクセ
二日目の午前中、チームの中で意見が分かれる場面がありました。対立を前にすると、先読みしてしまい「こんなところでトラブってもなぁ。関係性を作っていけばこの先うまくやれるはず。今回は一歩引いてみて、まぁいいかなぁ」とついつい引いてしまいがちな私がいます。それは、以前から知っている自分でした。今回も、同じようにアクティビティをの最中に同じような場面がありました。自分でも気づいていただけに、「ちょっと押してみようかな?」とも思ったのですが、やっぱり他の人たちの様子をみていようと聴き役になってしまいました。ふりかえってみて グループの関係性をみてみると、ここではこれで良かったんだと思います。しかし、日常の中では、つっこんでその場のみで、しっかりと自己表現していかなくてはいけない場面がでてきます。そんなときこそ、自分のその状態に気づいて、(ファシリテーターのAdamは「内面化」といっていましたが)粘り強く関わっていこうと思いました。こういった自分をメタ認知できれば、行動は変えていけるなぁと思います。

また、五感を使ったアクティビティを3人でやったあとのふりかえりのこと。私はつくづく「指示されることや指示することが苦手なんだなぁ」と改めてきづきました。事細かい指示は相手に安心感を生むかもしれないけれども、依存も生むなぁとも。このことは普段の教室でも事細かに指示することは極力おさえることなどに体現されています。「やりたいようにやるがいい」と自分で選択しその責任も引き受けることに私は価値をおいています。しかし、いろんな人たちとひとつのことを創造的にやっていくためには、こういった「ちがい」を一度確認しなければいけないことが必要なんですね。こういったすれ違いはあとになると大きなミスリードを産み、おたがいに違和感を生む。だからこそ、活動中の「声かけ」が潤滑油となることを対話の中から生まれてきました。プロセスがうまく言っているときにこそ、任せっきりではなく「うまくいっているよ」「その調子」といった声かけが必要。自分の教室での姿、まかせっきりになっている自分にこのアクティビティのふりかえりを重ねてしまいました。

「ジョハリの窓」についてAdamから話がありました。人からのフィードバックをもらうこと、それによって自分の知らなかった部分がひろがっていき、自己認知が深まっていきます。そしてそのフィードバックは相手にとってGiftであり、できるだけ長所に目を向けたものであることを話してくれました。こういった話があるからこそ、お互い正直なフィードバックがし合えることに勇気をもらえる気がしました。このGiftって考え方、いいなぁって思いました。やっぱり仲間からのフィードバックはとても貴重で、関係ができるからこそ辛辣なフィードバックに価値がでてくるものです。4日目の夜の懇親会のこと。「ナオト、今だから言うんだけど〜」ってドキッとするようなフィードバックをもらいました。私はおさえていてもついつい「自分が、自分が」と出てしまうくせがあります。強みに働く時はいいのですが、それで損をすることもよくあります。初日は意識してはいたものの時間が経つにつれやっぱり自然とにじみ出てしまうも。困ったものです。でも、こういうことって今回を機にすごく意識できるようになれました。やっぱり3泊、4泊した仲間からのフィードバックはとても心に響きます。それはそこまでじっくりすごしてきた関係ができたからこそ言い合える関係、世代を越え本音で付き合える体験でした。最終日の集合写真でいっしょに撮った写真がわすれられません。



3 自分のユニークさ
最終日の午前中、パンパークランクという6mほどの丸太の上に足場があり、そこから1mほど目の前にあるぶら下がっている空中ブランコめがけて飛び移るアクティビティをやりました。仲間それぞれ自分のチャレンジをもって取り組んでいます。でも、「次、チャレンジする人〜?」と順に聞かれる中、私は最後までやりませんでした。自分のチャレンジはこれではないなぁと感じてしまったからです。幸か不幸か私にとって高所はかなり平気。きっとわくわくして楽しい体験になるにはちがいないけど、自分に負荷をかけるストレッチゾーン(コンフォードゾーン(安心)→ストレッチーゾーン(挑戦)→パニックゾーン(恐怖))ではなさそう。前日のハイエレメント平行ロープでも自分にとってはコンフォートゾーンの体験でした。今日ここでの挑戦は、自分をストレッチすること。しばらくロープスコースをぐるりを見回していました。以前、仲間とやったことがあるてつなぎトラバース(6mぐらいの高さにはった一本のワイヤー上を二人で協力しながら途中に垂れ下がっているロープをつかみながらわたっていくアクティビティ)が目に留まりました。ファシリテーターのともが「もちろん、これもチャレンジできますよ。ひとりでもね」ってことを教えてくれました。うん、自分にとってもチャレンジはこれだと確信。二人で挑戦することって、こういう場ではペアのサポートに徹してしまうのがありがちな自分だけに、今回は、一人で挑戦することにきめました。「手つなぎトラバース」、いや「手つながないトラバース」です。こういったことに一人でも自分のチャレンジをだいじにすることって大事だぞ!なんておもっていたりました。こういう自分、ユニークでけっこう気に入っていたりします。

このアクティビティが本当によくできていて、スタートの柱につかまったまま手を伸ばしてはロープに手が届かない設計。それもそのはず、二人で協力するからこそぎりぎり次のロープに届くみたいな距離。ひとりで手を広げてもなかなか届きません。どうしたものかと6m下をみると、(これがまた一人になって気付くのですが)結構高さがある。下ではメンバーがこちらを黙ってじっと見上げて見守ってくれています。うん、行かないと。安心感とドキドキと今までにないストレッチゾーンへのチャレンジ。柱を持つ手をぐっとのばし、足をじりじりとロープをすべらし手を伸ばすことあと少し!でもほんの数センチ届きません。これ以上体を投げ出すと落っこちる恐怖と後少しというジレンマ。腹を決め、もう一足すすめるその瞬間、バランスをグラリをくずし雲をもつかむ思いでのばした手がその先にあるロープをぎりぎりでつかめました。その後はこのプロセスの繰り返し繰り返しでなんとかゴールへ。

ここで大きな気付きが生まれました。いつまでも安心して丸太にしがみついていても、課題を達成することはできないこと。後一歩、ほんのあと一歩ストレッチすることこそ、本当に結果を生むんだなと。これはそのまま自分の生活の中にもあることでした。日々の実践もそう、あと一歩、もうちょっとだけふんばって挑戦すればいいこと、結構先送りしていたりして。アクティビティで体験することって日常だなって。これ、自分に負荷をかけるっていうような「言葉の理解」ではなく、冒険してチャレンジするからこそ本当に体で「分かる」。そんな体験となりました。




この4泊5日の体験を通して、今までの刺激的な学びや知識のインプットといったものばかりではなく、そういったものが自分の中でどう収められ意味付けられているのか、じっくりと内面を見つめ直す、自分のあり方を見つめ直そうとする、そんな学びが定期的に必要なんだとわかりました。やり方ばかりに実は偏っていたのかもしれないって、外に出て、こういう学びをしたときにはじめて気づくことができました。



どうでしたか? 自分の内面にフォーカスしてまとめてみました。 自分の深い部分とつながれるデザインになっていたからこそ、いろいろ感じ、学ぶことができました。 4泊5日がいったいどんなプロセスや様子でおこなわれていたのかまったく分からないでしょ。もっと知りたいな、自分も内省深めたいな、って人はぜひPAの研修にチャレンジしてみてください。


プロジェクトアドベンチャージャパン http://www.pajapan.com/


冒険から学ぶことってあんがい日常の延長でもあり、日常が冒険の延長でもあり…。



長文、最後までありがとうございました。
ご意見ありましたら、一言でもぜひ率直なフィードバックもらえると嬉しいです。
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